持ち家がある人にとって、資金確保をするための選択肢となる「リースバック」。
一見魅力的な方法でありながら、一歩間違えると何百万円もの損をしてしまう可能性があります。
この記事ではリースバックで後悔しないために、
- リースバックのメリットとデメリット
- 重要なポイントとなる持ち家の価値の確認
について、解説していきます。
リースバックとは
リースバックとは、自宅を売却しておきながらも、同時にそれを借りることによって、今まで通りの自宅に住み続けることができる金融取引のひとつです。
簡単な流れは以下の通りです。
- 自宅を売却し、買主から売却代金を受け取る。
- 売った家について、買主と賃貸契約を結ぶ。
- 買主に対して家賃を支払い、元の家に住む。
リースバックをすることによって資金が手に入ることから、「住宅ローンを返済してしまいたい」、「老後資金を確保したい」、「相続資産を整理したい」などと考えたタイミングで、検討される方が多いようです。
一見、良いサービスに見えるリースバックですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
リースバックのメリット
①売却後も今の住居に住み続けられる
リースバックは、売却後も家賃を払うことで自宅に住み続けられることが大きなメリットです。「お金は必要だが、住み慣れた家から離れたくない。」という方にとっては非常に嬉しいポイントと言えます。
②まとまった資金を短期間で入手できる
一般的に不動産を売却するとなると、募集をかけたり売買手続きをしたりと時間がかかり、売却代金を得るのに数か月かかってしまいます。
一方でリースバックの場合は業者(買主)が自宅を一括現金で買い取ってくれるため、資金を調達するまで時間がかかりません。
リースバックのデメリット
①ずっと元の家を借りられるとは限らない
リースバックの契約内容によっては、再契約ができず退去を命じられる可能性があります。賃貸契約なので、契約更新時に両者の合意が得られなければ、住み続けることはできないのです。
②通常の売却価格よりも安く手放すことになる
リースバックの場合、持ち家の売却価格は実際の市場価格より低くなる傾向にあります。リースバック業者(買主)からすると、安く買取し、その後の家賃収入で利益を得たいと考えているからです。
通常、市場価格の約70%程度で家を買い取られてしまうことが多いようですが、リースバック業者から提示された金額が果たして本当に適正価格なのか、契約前に自分の目でも確認することが重要です。
もし、出来るだけ高く持ち家を売却し、手持ち資金を増やしたいと考えている方は、そもそもリースバックを利用するべきなのかどうか、現在の持ち家の価値を確認し、注意深く検討する必要があります。
後悔しないために重要なこと
持ち家を売却するか、リースバックを利用するか、判断するために重要なのは、自分の持ち家が今、どれほどの価値なのかを正しく知ることです。
また、1社のみの見積もりだと、提示された売却額が適正なのか判断ができたいため、複数の会社に査定依頼をするのが良いでしょう。
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※出典:不動産価格指数(国土交通省)
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